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寝ぐせの王様、ミクジンです
修学旅行といえば、学生生活でいろいろな思い出を作れる大きなイベントだと思います。
でもオレの高校時代のソレは、記憶に残るような楽しいものではなく、むしろ「早く終わってくれ」と思うような旅でした。
今回はその時のことを、ギリギリ記憶があるうちにここに記録しておきたいと思います。
行き先は岩手…そしてバス
オレは仙台の男子校に通ってましたが、自分が高校生の頃は修学旅行といえば東京、大阪、京都、沖縄あたりが主流でした。
中には韓国など海外に行く高校も結構あったんですよね。
他の高校の友達に話を聞いても、やはり修学旅行はそこらへんに行った人が多かった。
ところが、うちの高校が選んだ修学旅行先はなぜか岩手でした。
しかも他校の移動手段が飛行機や新幹線なのに、うちはバス…。
なんでだよっ!
いや岩手のことが嫌いなわけではなかったですよ。
バスだって嫌いではないです。
むしろ岩手もバスも大好きだし、今現在もたまに行って癒してもらってます。
ほんと大好き
でも当時は他校の話を聞くたびに、「なぜうちだけ岩手なんだ…」「なぜバスなんだ…なぜ最遅のスピードでも着けるとこなんだ」と自分も含め、同じ高校のみんながぶつぶつ言ってたのを覚えています。
たぶん他校の修学旅行と比べてしまってて、他校がすごい眩しく見えたんじゃないかと思います。
いや実際眩しかった。
おかげで出発当日の朝になってバスに乗った時も、「寝てれば早く終わるかな」と言ってバス内で寝始める者が続出。
なぜかバスガイドさんもいなかったので、目的地に着くまで車内はシ〜ンと静まり返ってたそうな(寝てて覚えてない)。
先生も男性でしたからね。
バスガイドさんがいれば…いやせめて先生だけでも女子なら少しは華やかになったのかぁなんて思います。
田んぼの真ん中で3時間の自由時間
初日は確か、どこかで昼食を取ったあとに宮沢賢治ゆかりの建物を見学しました。
建物の中に宮沢賢治が生きていた当時の何かしらの建物がある、というような場所だったと思います…うろ覚えすぎる。
その建物の周りは田んぼが広がるなーんにもないような場所だったのですが、見学が終わったあとに先生から衝撃的な言葉が。
「ここから3時間は自由時間だ。3時間後、ここに集合するように」
はあああああ?
生徒全員、もちろんオレの口からも同じセリフが溢れ出しました。
だってあまりにも何もない、冗談抜きで田んぼしかない場所。
こんな場所で3時間一体何をしろと?
いや田んぼが広がる風景が嫌いなわけじゃないですよ。
うちは農家だし田んぼは見慣れてますが、むしろのんびり穏やかな風景は好きです。
ほんと大好き
でも3時間はなげぇよ…。
どう考えても虫や花を見てみたり昼寝したりしかやることがないのにどうかしてるぜ…。
しかも曇り空でしたからね。
せめて晴れろよ…晴れてくれよ!
当時は学校や親に縛られている気がして自由を探し求め訴えるような反抗期でしたが、こんな場所で突然自由を与えられても困る。
こんなの自由じゃねえええ!
大半の生徒はバスの中で寝てすごそうとしましたが、先生から「バスの運転手さんの休憩の邪魔になるから」と追い出され、仕方なく散歩しました。
曇り空の中、田んぼを散歩したんです。
ええ、そりゃ野に咲く花のように風に吹かれたかすら覚えてませんよ。
人をさわやかになんてできるはずないじゃないか…。
なんもねぇ
3時間の苦行を終えてバスに乗ったあと、我々生徒はものすごく疲れて爆睡。
気が付けばその日泊まる宿に着いてました。
夜、旅行が物足りなすぎて友達と宿を抜け出して周辺を探索することにしました。
せめて何か楽しいことをしなきゃと必死になっていたのかもしれません。
昼間に寝すぎて眠くなかったのもありました。
そして宿を出て気付きました。
なんもねえ。真っ暗。
泊まった宿の周りには何もありませんでした。
開いている店もなければ、電気の付いている民家すらほとんどなし。
民家があるのかどうかすらよく見えないし、街灯もほぼなし。
もうなんていうか山。
虫の声だけがすごかった。
懐中電灯を持ってなければ歩くのもしんどいような状態だったので、すぐに宿に戻りました。
…修学旅行で覚えているのはここまでです。
確か2泊3日だったはずなんだけどなぁ。
記憶に残らない修学旅行
修学旅行から戻ったあと、他校の友達の修学旅行の話を聞いてうらやましすぎて怒り狂ったのを覚えてます。
楽しくはなかったけど、あまりのつまらなさに生徒同士に仲間意識ができたのか、旅行から戻ったら友達が増えていたという不思議な旅行。
日程の半分以上が記憶に残らない修学旅行になってしまいましたが、今となってはなかなかの笑い話です。
その時は楽しくないことでも、あとから楽しむことができるようになることもあるんだなーなんて思います。