

寝ぐせの王様、ミクジンです
人生初の金縛りになりました。
自慢じゃないけどオレは人一倍怖がり。怖い番組を見た夜には、今だにひとりで風呂に入るのが怖いし、目を閉じてシャンプーできないし、もちろん電気を消して寝ることもできなくなります。
それすらも耐えられないと誰かのうちに泊まりに行ったり、誰かを呼んで泊まってもらったり…ははは。
いい歳こいてびびりな人間が初めて金縛りにあった時、一体どうなるのか。
そんな話です。
目次
目が覚めるとクシャクシャしていた
その夜、オレはいつもと同じ時間に布団に入り、いつの間にか寝てました。どのくらいの時間が経ったのか分からないけど、寝てるのか寝てないのか微妙な感じの状態で、どこかから音が聞こえていました。
クシャクシャクシャクシャ…。
例えるなら、紙をクシャクシャにしてる時のような音。その音は、夢を見てるような感覚の中で、なぜか自然な音として、たいして気になる音ではなかった。寝ぼけてたせいかもしれません。
でもその状態が少し続いたあと、本当に突然なんだけど、気付いたんですよね。
これ、何の音?
そう思った瞬間、一気に目が覚めました。
金縛り…でもなぜか怖くない
完全に目覚めたものの、体がまったく動かない状態でした。声ももちろん出ない。できるのは瞬きと目玉を動かすことくらい。
見える範囲の部屋は暗かったけど、幽霊らしきものは見えなかった。ただクシャクシャという音だけが聞こえている状態です。そんな音が部屋から勝手に聞こえるわけないので、普通ではない状況。
でもそんな初めての金縛り状態にも関わらず、この時まったく怖くなかった。
幽霊を見たことも金縛りにあったこともないやつが、今までさんざんびびり倒してたのに、いざ本番になった状況でなぜ怖くないのか不思議ですよね。本番に強いタイプなんだろうか…。
(これが金縛りか。この音はなんだろう?)
あれだけ恐れていた金縛りですが、実際になってみた時の感想はただそれだけでした。
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キレる
時計が見えなかったので何分くらいそうしていたのかは分かりません。
でもこれまた不思議なことに、時間とともにだんだんイライラしてきたんですよね。
(クシャクシャうるせえなぁ)
(何がしたいの?早くしろよ)
次の展開まだかよ、これ以上何もないなら早く金縛り解けよ、という感じでイライラしてたんだと思います。
今考えると、もはや頼もしいなぁ。
クシャクシャクシャクシャ…。
当たり前だけど幽霊からの返事はない。変わらずに音だけがずっと聞こえていて、体は動かない。
クシャクシャクシャクシャ…。
もはや単なる耳障りな音。
クシャクシャクシャクシャ…。
うるせええええええええ!
はい、ついにキレました。
結局怖がる
キレた瞬間、体が動くようになってガバッと飛び起きました。すぐさま電気を付けて周りを見てみたけど特に幽霊らしきものはいなかった。
そして飛び起きた瞬間に音は消えてました。あれだけずっと鳴っていたクシャクシャという音が。音の元になるような紙も特に見当たらない。
部屋はシーンと静まりかえってました。時計を見ると夜中の3時を過ぎたあたり。
飛び起きたものの、怒りをぶつけるべき相手がいない状況で、オレは少し考えました。
(なんだよ。何もないじゃん。音も消えた)
(なんで音消えたんだろ)
(やっぱり幽霊だからかな)
(え?これ幽霊のしわざなの?)
(幽霊って…幽霊だよね)
(まじで幽霊だったのかな…)
(ええええ…)
短時間の脳内会議で『幽霊』を連呼した結果、なんだかちょっと怖くなってくる。
自分がさっきまでなっていたのは『金縛り』で、金縛りになったのは『幽霊』のせいだった。動けるようになって冷静になって考えてみると、めちゃくちゃ怖くなりました。
あの頼もしかった自分は、もういなかった。
結局その後、明かりという明かりを全部付けて、テレビを付けて、タブレットでYouTubeを見ながら朝まで過ごしました。
↓こんな感じ

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最後に
金縛りってほんとになるんですね。
たまたま音だけだったから良かったものの、何かの姿が見えていたらと思うと怖くて怖くて仕方ないとですよ…。あの音はなんだったんだろう。
でもまさか金縛りになってキレるとは思いませんでした。想像しているものと現実ってやっぱり違うのかもしれません。
実際になってみないと、自分がどんな行動をするかすら自分でも分からない。 自分の新たな一面を発見したような気がしました。
びびりは変わってませんけどね…。