【心に響く怖い話】幽霊に救われて感謝したという不思議な話

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ミクジン
ミクジン

寝ぐせの王様、ミクジンです

この記事は、オレの心に響いたものを勝手に紹介して書きまくるワガママシリーズです。

幽霊といえば、基本的にはこわくてなるべく遭遇したくない存在だと思います。

特にオレはすごいびびり人間なので、子供の頃に家族に本気でこんなことを言った記憶があります。

「もし死んでも出てこないでね」

…なんて縁起でもねー子だ!

ばぁちゃんごめんね!

そのくらいこわい(オレが)幽霊さんですが、これから書くのは知り合いが体験した『幽霊に感謝した』という不思議な話です。

聞いた話なのでウソかほんとかは分からないけど、怖い話なのになぜか心に響くような内容でした。

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人生を終わらせる選択

体験した男性、仮にMさんとしておきます。

彼は当時、人生に疲れていました。

ある出来事がきっかけで精神的に不安定になり、夜に眠ることもできない。

そのせいで体調も悪くなり、毎日がただただ苦しいものに変わっていきました。

そんな毎日を繰り返すうちに、

『苦しいのは生きているからだ。楽になるには終わらせるしかないんじゃないか』

そう考えるようになったそうです。

でもそれは実際に行動に移そうという気持ちがあったわけではなく、諦めに近いような気持ちでした。

終わらせようしても、苦痛と恐怖が伴う。

終わらせる勇気すらも持っていない自分は、本当にダメ人間に思えた。

そんなある日、Mさんはなぜだか分からないけどふと思い立ったそうです。

何かきっかけがあったわけじゃなかった。

本当にただふと思い立って、会社帰りの夜にある場所に向かいました。

そこは地元では有名な『自殺の名所』

本気で実行しようと思ったわけじゃない。

でもそこに行けばなんとなく、自分がどうしたいのかが分かるような気がしたそうです。

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心霊スポットでもある橋

その場所は市街から近い山の中にあり、夜は車の通りも少なくなる橋でした。

街灯は橋のところ以外にはほとんどなく、夜に行くと橋だけが照らされて不気味な雰囲気が漂う場所。

橋の下は渓谷になっており、もし飛び降りれば川などがないため、地面に叩きつけられて間違いなく命を落とします。

『心霊スポット』としても有名で、橋の上から下を覗くと手招きをしている人が見えたり、夜中に橋の上に立っている人がいたり、顔の潰れた女が追いかけてくるなど目撃談も多い。

Mさんが向かったのはそんな場所でした。

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Mさんは橋から少し離れた場所に車を止めました。

近くに車を止める場所がないので、橋までは少し歩いて行かないといけない。

暗い山道をトボトボひとりで歩いていると、まるで自分の人生そのもののようで、なんだか笑えた。

たぶんこうやって歩いてひとりで橋の上から飛び降りるのも、くだらない毎日を過ごしてひとりで終わるのも、おんなじようなもんだと思った。

少しずつ橋が見えてきた。

その橋には柵が取り付けられており、その柵の高さに驚いた。

おそらく橋の上から飛び降りれないようにするための柵なんだろう。

『名所』というのは本当なんだと思った。

やがて橋の端のところに着いた。

柵につかまって下を覗いてみる。

柵の向こうに見えるのはどこまでも続く暗闇で、どのくらいの高さなのかも分からなかった。

特に手招きをする幽霊も見当たらない。

ここから飛び降りた人はどんな気持ちだったんだろう。

怖かったのかな。苦しかったのかな。

今ここから飛び降りるとしたら、自分はどうだろう。

…………。

そう考えた時、ふいに涙が溢れた。

考えるまでもない。

怖いし、苦しいよ。

そんなことは考えるまでもない。

本当は死にたいわけじゃないんだ。

ただ生きるのがこんなにも辛いから、こんなにも苦しくて仕方ないから、どうしようもなくてここに来てしまっただけなんだ。

Mさんは橋の上で泣きました。

しばらくそうしていると、ふいに人の足音が聞こえてきたそうです。

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橋の真ん中にいた男性

音の方を見ると、橋の真ん中あたりに人がいて、ゆっくりとこちらへ歩いてきている様子でした。

Mさんが今いるのは橋の端。

少し距離があるので顔はよく見えないし年齢も分からないけど、Mさんにはなぜか、その人物が男性で、涙を流しているのが分かったそうです。

それと同時に、その男性がこの世の者ではないということも。

迎えに来たのかもしれないな。

おそらくこの世の者ではないその男性に、不思議と恐怖を感じることはなかったそうです。

むしろホッとしたような気持ちになった。

かつて自分と同じように苦しみ、自分と同じようにこの場所で泣いたであろうこの男性が迎えに来てくれたなら、怖がることはない。

そんなことを思ったそうです。

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幽霊が言った言葉

少しずつ近付いてくる男性。

Mさんはただその場に立って、歩いてくる男性を見ていました。

あの男性が連れていってくれるなら悪くないかもしれない。

そんなことを考えていた時、男性が突然立ち止まりました。

男性はMさんを見ていました。

まだ顔が見える距離ではなかったけど、やはり涙を流しているのは分かる。

きっとあなたも苦しかったんだろう。

自分もあなたと同じだ。

だから一緒に行くよ。

迎えに来てくれてありがとう。

そう思っていた時、ふいに男性の声が聞こえました。

「大丈夫、あなたは、生きて」

少し距離があるのに、Mさんにはハッキリとそう聞こえたそうです。

その声はとても優しかった。

そして男性は霧が晴れるように、その場で消えていきました。

Mさんは男性の言葉に驚き、しばらく立ち尽くしていましたが、やがて笑いがこみ上げてきたそうです。

自分は一体何やってんだ?

あんまりにも見てられなくて、幽霊が励ましに来ちゃったよ。

どれだけバカなんだ自分は。

幽霊に心配されちゃダメだろ!

つーか普通連れてくだろ幽霊は!

優しすぎだよ。

彼とは生きて、友達になりたかったな。

そんなことを考えて、Mさんは涙を流しながら笑いました。

その時、心に溜まっていた重たいものが少し軽くなったように感じたそうです。

最後に

この体験のあと、Mさんが人生を終わらせようと思ったことは一度もないそうです。

「励ましてくれた幽霊の友達に申し訳ないから」ということみたい。

今では定期的にあの橋に行って、『友達』に線香をあげているそうです。

不思議な話だけど、聞いた時は怖いというよりもあたたかい気持ちになりました。

自分もそうだったけど、人間ってどんなにどん底にいてもちょっとしたきっかけで這い上がることができるんですね。

そしてその手助けをしてくれる人なんかがいれば、それはきっと早くなる。

それがまさか幽霊とはびっくりですけどね。

あ、ちなみにオレはやっぱりこわいんで、出てこないでくださいお願いします。

ミクジン
ミクジン

あばばばばばば

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