
寝ぐせの王様、ミクジンです
生きていると、精神的に落ちてしまう時があります。
失敗した時、見たくないものを見てしまった時、分からなくなった時、分かりたくもなくなった時など…また、なぜ落ちているのかも分からない時もあったりします。
オレも長いこと落ちていた時期があったんですが、落ちるとこまで落ちるとほぼ、誰の言葉も届きません。
というか誰とも関わりたくもないし、人と会うことすら嫌になってしまいます。
他人の言葉なんか、もはや聞きたくもない。
見るのも嫌だ。
でもそんな状態でも、届いてくれた言葉がありました。
なんでもない時に聞いたら普通の言葉かもしれないんですが、どん底にいた自分にとっては救われた言葉なので紹介したいと思います。
この言葉をかけてもらった時の話は他の記事でも書いてるんですが、言葉を聞いて何を感じたかについて詳しくは書いてなかったので改めてここに書きます。
「病気は治るんですよ」
オレはどん底にいた当時、あまりにも眠れなくて苦しんでいて、ドラッグストアにいい薬でもないか探しに行きました。
そこで薬剤師の兄さんに言われた言葉です。
「ストレスは心の疲れです。体もそうですが、心だって疲れがたまると病気になります。でも、病気は治るんですよ。だからお互いがんばりましょう」
オレはどん底にいた時、無意識のうちに『もう2度と元の元気で明るい状態に戻るのは無理だ』と考えてました。
なぜなら、起きてしまった過去は変えられないし、忘れることもできないからです。
そして、この自分ではどうしようもないドス黒い気持ちはこの先ずっとこのまま、絶対になくならないと思ってた。
こんなにしんどい状態がずっと続くような人生、生きていても仕方ないとも思った。
『ずっとこのまま』じゃない
でも薬剤師の兄さんの言葉を聞いた時に、オレはハッとなりました。
起きてしまった過去は変えられないし、忘れることもできない。
だけど、この自分ではどうしようもないドス黒い気持ちは、今心が病気になっているせいだからで、これはそのうち良くなることもあるんだってことに気付いたんです。
「その心の疲れは病気なんです」
「病気って治るんですよ」
そんなことはそれまで考えもしなかった。
もちろんすぐに治るわけではないし、完全に治るのかどうかも分からないんだけど、『この先ずっとこのままなんだ』と思い込んでいた自分にとっては、本当に救いの言葉でした。
そのうちなんぼかでも良くなるんなら、少し付き合ってみてもいいかな、っていう気持ちになることができたように思います。
これは大きな前進です。
だって今まで諦めてたんだから。
本当にありがとう、兄さん。
おかげで今、それなりに楽しくやってるよ。
自分と同じような人へ
精神的にどん底にいる時は、明かりのない完全な真っ暗闇にたったひとりでいて、その上で自分で目も耳もふさいでいるような感じ。
困ったことに、本人は明かりを探す気も、誰かに助けを求める気にもなりません。
「もう無理なんだから早く終われ」と思ってるから。
前にどっかで『夜は必ず明けるさ』なんて言葉を聞いたことがあります。
ひねくれてるオレはずっと、
「キレイ事言ってんじゃねーよ。明けないやつもいるんだよ」
とか思ってました。
でもやっぱりね、夜は明けます。
薬剤師の兄さんの言葉で、なんとなくそう思えるようになったのかもしれません。
どんなに暗闇にいても、時間が経過することによって、本当に少しずつだけど夜は明けていくんです。
自分では気付かないくらいのゆっくりなスピードかもしれないけど、でも、必ず少しずつ明るくなります。
逆に、万が一もしかして「このまま永遠に暗闇にいたい」と願っても、それでも夜は明けていきます。
そんなもんなんです。
必要なのは何よりも時間だと思います。
無理なんじゃなくて、時間が必要なだけ。
時間が経てば勝手に明るくなるし、気が付いたら治ってきてたりもします。
もし誰かが手助けしてくれたら、その時間は短くなることもある。
だからもし同じような人がいたらせめて、もう無理だと思い込まないでほしい。
今は無理でも「そのうち治るんだ」って知ってさえいれば全然違います。
今はただ、休んでください。
そしてそのうちいつか治ったら、お互いに思いきり笑ってやりましょう。
でっけえ声で!